グダリ沼は西別川より広かった。

昨年敗退のグダリ沼、今回は地元のT嬢に御案内いただいた。
前日からの雨も上がり、時々ではあるが雲間から日の光も射している。

浮雲氏共々皆でウェダーを履いて準備完了。
「カメラマンは3人もいらないだろう。」
僕はテンカラの道具だけを持ち、因縁の井伏先生といざ対決だ。



し、しかし、これは・・・
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写真提供:浮雲氏 ニコンD2XにてRAWより現像・・・緑がきれいだな~。

道東の西別川にも決して勝るとも劣らないバイカモの群生。
水は青味さえ帯びず、まったくの無色透明、クリアーだ。
水量も、この場所に合流する沢などなく、全てが地面から湧き出しているものとはとても思えないほど豊富である。

しかしそうすると・・・西別川同様バイカモに隠れた魚はそう簡単にそこから出ようとはしないだろう・・・
一投、毛鉤は水面をすべるように流れてく、
傾斜はないが、湧き出す水の勢いで流れは意外に早い、
30㎝/sec、ヤマメを狙うには悪くないスピードだ。
一投、毛鉤は水面を流れてすべる。
一投、一投、一投・・・・・・・もういっちょ、もいっちょもいっちょ・・・・・・

「ん~、湧き出る水がプチプチ言ってるね。」
「何言ってるんだよ、バイカモが出した酸素の泡だろ!」
なるほど、流れがゆるいところでは、プチプチと植物の光合成の音が聞こえてる。

グダリ沼は広い、もっと奥の方まで行ってみたい。
そういえば去年、牧野組合のおじさんにも釣れるのは奥のほうだと言われてた。
ただ、一人でそっちへ行ったら「あんた帰ってこれなくなる・・・」とも。

「私、写真撮ってると、時々だんだん沈んで身体が埋まりそうになるんですよ。」
身体が埋まるってT嬢ずいぶん大袈裟だな・・・
ちょっと3人で行ってみるか。

「うっ、ダメだ。気をつけないと本当に埋まってしまう。」
水が湧き出てるまさにその場所は特に危ない。
徐々に徐々にではあるものの、その埋まってしまうスピードがこれも意外に早い。
こりゃあT嬢の言い方、ぜんぜん大袈裟でもないぞ。


「やませの日は釣りはだめだ。」井伏鱒二の「川釣り」の一節。結局彼もこの沼では一匹も釣れず、「宿では自分で釣ったと言え」と「主」なる人物からイワナを一匹ビクに入れてもらってる。
ここでの当時の釣り方(今もかもしれない)は錘をはずした仕掛けにエサはバッタをつけ。これを水面に浮かせて、バイカモに隠れている魚をおびき出す。こうして水面で鉤にかかった獲物を藻の中にもぐりこませないように釣り上げるもの。これはまさにフライのやり方と同じなわけで釣れないわけはないのだが・・・「釣れてる人見たことないです。」あっさりとT嬢に言われた・・・やませなんかも吹いてないのにな・・・。
よし、次回は牧野の管理人さんにポイントを案内してもらお、少し後ろ髪引かれつつグダリ沼を後にした。
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by 888-morioka | 2007-06-30 23:57 | 川遊び | Comments(0)